【批評掲載】「モーストリー･クラシック」2017.3 vol.238

京都市響創立60周年記念特別演奏会
12月23日・京都市勧業館みやこめっせ第3展示場■広上淳一、高関健、下野竜也（指揮）ほか■シュトックハウゼン：3つのオーケストラのための「グルッペン」ほか
広上淳一、高関健、下野竜也という「京響の3指揮者」が3群の小オーケストラをそれぞれ同時に指揮してシュトックハウゼンの「グルッペン」を演奏……好調の京響が放った快心の企画であった。……3方に分かれて配置されたオーケストラを広上、高関、下野がアイ･コンタクトで呼吸を図りながら指揮する光景も面白いが、3方向から響く音塊が互いに激突し、あるいは調和して巨大な音場空間を創るさまは、圧巻である。……打楽器群が最強奏で呼応して行く個所での「力の連鎖」は見事であった。……〈東条碩夫〉
「モーストリー･クラシック」2017.3 vol.238より